住宅ローンの支払いが苦しくなった時に行動すべきこと

大本営発表では日本はずっと好景気が続いていたそうですが、零細自営業者の僕はまったくそんな感じはありませんでした。皆さんはどうですか?

安泰だと思っていた大企業でもリストラや倒産する時代なので、サラリーマンでも苦しい立場に追い込まれている人は少なくないはずです。

そこまで行かなくても給料が上がらないため、将来設計が崩れてしまったという人も多いでしょう。

そんな時に足かせになるのが住宅ローンの支払い。

他の出費は抑えることができますが、住宅ローンはどんなに苦しくても同じ金額を払い続けなければなりません。

 

もし、支払いができなくなってしまったら…。

 

住宅ローンが支払えなくなった時に、どういう事になっていくのか具体的に知っていますか?

もしそうなった時にはどうすべきかわかりますか?

結論から言いますと、まずは銀行に相談すること。それも出来るだけ早くです。

この記事では、なぜ早急に銀行に相談しないといけないのか? そして、もし遅れればどうなるのかについて解説しています。

住宅ローンが払えなくなった僕が実際に取った行動もリアルに書いているので参考にしてください。

資金が尽きる前に銀行に相談することが鉄則

冒頭にも書いたとおり、もし近々にも住宅ローンを払えなくなる可能性が高いのなら、出来るだけ早く住宅ローンの借入先の銀行に相談することが鉄則です。

「もう資金がショートして今月の住宅ローンが払えない」

という段階に来ていては遅すぎです。

遅くとも、2、3ヶ月は何とか払えるという段階で銀行へGo!です。

他にも借金があるなど、経済の状況によってはもっと以前の段階で相談しましょう。

まずは住宅ローンを借りた地元の支店へ行きましょう。

ここで担当の人に現在の経済状況を說明して、返済額の減額を相談するのです。

減額といっても、ずっとではなく一時的なもの。

状況が改善したら、あとで減額されていた分を上乗せして払わなければなりません。

(場合によっては返済期間を伸ばして支払額を減らすという方法もあります。)

認めるかどうかを支店では判断できないので、申請書類を渡され、あるいはホームページから書類をダウンロードして後日、ローン担当部署へ提出します。

相談シート

これはりそな銀行の相談シートです。(クリックすると大きくなります)

項目を見てわかるように、減額申請の理由や現在の家計の状況、家計立て直しの見込みなどを記入しないといけません。

つまり、申請すれば必ず認められるわけではなく、どれだけ真摯に返そうという努力ができているかを審査されます。

返済がきついのに、浪費をしているようでは認められないでしょう。

ただ、あまりに正直に悲観的な見込みを書いても、結局返せないのでは?と思われてやっぱり審査を通らないかもしれません。

ちょっと楽観的なくらいで、「頑張って返します」という意志を見せましょう。

銀行も鬼ではないですから、真面目に誠意を見せれば何かと方法を模索してくれるはずです。

絶対にぎりぎりまで頑張らない

繰り返しになりますが、一番やってはいけないのはぎりぎりまでローンを払い続けること。

あとの体験談でも書きますが、一時減額や返済期間の延長が認められた場合には、何かと手数料や保証料など費用がかさみます。

手続きに伴って余分に費用がかかりますから、それらを捻出できるだけの余裕が欲しいですね。

また、審査を通って減額が認められても、その月からローン支払い額が下がるとは限りませんので。

申請の時期によっては翌月からとなったりしますから、そういう意味でも余裕を持って相談しなければいけないのです。

「払えない」と相談するなんて考えただけでも恥ずかしいですよね。

でも、絶対ギリギリまで頑張っちゃダメですよ。

手続きの費用も捻出できない、減額された支払額でも払えないとなると、計画的に返せない人という印象を与えて、減額も期間延長も認められないかもしれません。

まだ手が打てるうちに思い切って銀行に相談しましょう。

住宅ローンが支払えない時の解決策

上にも書きましたが、住宅ローンが支払えなくなったときに、銀行に相談して受けられる解決策は主に次の2つです。

減額を申請して一時的に支払額を減らしてもらう

経済的な困窮が一時的な場合、

  • ケガや病気で苦しいが、治ったらまた返せる
  • 事業の立て直しや転職などで収入を増やせそう

などでは、一時的に支払額を減らしてもらい、なんとか急場をしのぎましょう。

一般に、1~2年の猶予が認められるので、その間になんとか立ち直るチャンスが得られます。

早期に相談すれば、多くの場合で認められる解決策です。

ただし、猶予期間が明けたあとは減額されていた分の金額が加算されるので、以前よりも支払い額が高くなるので注意しましょう。

返済期間の延長をしてもらう

一定期間の支払い減額だけでは、解決しないと考えられる場合や、すでに一時的な支払い減額の期限が過ぎたような場合では、返済期間の延長という方法が取られます。

例えば返済期間が残り10年あるところ20年に延長することで、月々の返済金額をかなり低くすることができます。

デメリットとして、ローン期間が延びることで支払う利子総額はかなり増えることになりますが仕方ありませんね。

あと延長期間分の保証料がけっこうな額、必要になりますので注意してください。

ローン返済額を減してもらうまで【我が家の場合】

実際に僕が住宅ローン支払額を減らしてもらった経過を紹介します。

はじめに

はじめに簡単に僕の住宅ローンの状況の説明です。

職種は身バレするかもしれないので伏せますが、夫婦二人で営む顧客相手の仕事。

以前は人を雇っていましたが、徐々に売上が落ちてきたので辞めてもらい、代わりに妻がフルタイムで手伝うようになりました。

それ以前から経理はすべて妻がやってくれていて、僕はほぼノータッチ。

家は一階が仕事場で二階に住居スペースのいわゆる店舗付き住宅というやつです。

建売ではなく、土地を買って一から建てたもの。

バブルの影響が残る、まだ土地の値段が下がりきっていない頃に買ったので、一時は土地建物を合わせて1億円近くの借金を背負っていました。

そのうち住宅ローンは7千万ちょっと。

けっこうな額ですよね。ローン返済額も高く月に25万ほど。

頑張って20年くらい払い続けてきましたが、売上の縮小でいよいよ苦しくなってきました。

そこで覚悟を決めて銀行へ相談することにしました。

まずは直接取引のある支店へ

まずは住宅ローンを借りる時に手続きをした地元の支店へ直接行き相談。

そこで現在の経営状況からローンの支払が無理になりそうなことを伝えました。

実際に行ったのは妻。

僕はお金関係ののことはまったく説明できないのでまかせました。

この段階で話が進むことはなく、担当の人からいろいろと質問を受けた上で、前述のような書類を渡されて後日提出するよう言われました。

支払いの一時減額は支店で判断をするわけではなく、都道府県ごとにローン業務の拠点となっている場所があり、そこへ申請書類を送って審査されます。

必要な事項をもれなく記入し、その拠点へと送ってしばらくは結果を待つだけです。

上にも書きましたが、一時減額をしてもらっている間に、これこれこういう対処で家計を立て直します、との計画を書く必要があります。

収入を増やす方法はもちろんですが、家計のこの部分を削るとか、節約できる部分もアピールし、いずれ状況が改善してローンを支払えるようになるということを銀行側に信じてもらわないといけません。

なので、ウソは書いてはいけませんが、明るい見通しの計画を書くようにしましょう。

ローン担当部署から審査結果の連絡

後日、ローン業務の拠点となっている事業所から連絡が来ます。

2週間くらいかかったでしょうか?

審査に通り、減額が認められたとのこと。

審査の結果と契約のため現地へいついつ来店してくださいとの内容でした。

ピンポイントの日にち指定ではなく、このあたりの期間で都合のいい日いい時間でどうですかという感じです。

契約が遅れれば支払いの減額が実行されるのも遅れるので、都合のつくできるだけ早い日時で約束しました。

契約の時に必要な印紙が必要になるのであらかじめ用意しておかなくてはいけません。

印紙や実印などを準備万端整えて、当日契約へ向かいました。

契約は終始穏やかな感じ

内心はドキドキしながら現地へ向かいましたが、着いてみると丁寧な対応でお客様扱い。

いくつかの書類に記入して、印紙を貼ったり実印を押します。

(印紙や実印は銀行の人がしてくれます)

署名する場所がかなり多かったので、結局、30分以上はかかったでしょうか。

担当の方は終始穏やかな感じで、こちらが負い目を感じるような場面は皆無でした。

これは銀行が大手だったこともあるのかもしれませんが、他の銀行でもそれほど変わらないと思います。

あくまでも一時的に満額払えないだけで、こうやって交渉した上で頑張って払ってくれるし、いずれは完済してくれるはずのお客様に違いありません。

これが延滞を重ねてからの相談だとこうはいかないかもしれません。

減額と期間は希望通りではなかった

相談、契約と滞りなく済みましたが、認められた月の支払額は当初に希望していた額よりも高い10万円程度となりました。

もっとも、もとの支払いが25万円もあるのに、利子分だけ(5万程度)という無理なお願いだったので通らないのも当然だったのかも。

減額の期間についても2年を希望しましたが、それも減らされ結局、1年半程度の期間しか認められませんでした。

一般にも、やはり1年から2年というのが減額期間の相場のようです。

長いと言えば長いですが、家計を立て直す時間としては余裕があるとは言えません。

減額の相談をすることは、行動する前は自分が社会的に負け組であることを認めるようで、とても憂鬱でなかなか踏ん切りが付きませんでした。

でも、動き出してみたら思ったほど辛くありません。

真摯に掛け合えばなんとかなるものです。

むしろ、猶予の期間が与えられてからの家計立て直しの方が大変。

だからもし今、支払いが苦しくなって来ているのなら、出来るだけ早く相談しに行きましょう。


時間の猶予をもらってからのその後の顛末についてはまたいずれ書きたいと思います。

返済が遅れるとどうなるか?

では、銀行に相談する勇気がなくて、結局、支払いを延滞してしまう状況にまでなってしまったら、この先どんな状態になってしまうのでしょう?

金融情報のブラックリスト入り

延滞1ヶ月目では、まず電話での支払いのお願いや郵便での通知が送られてきます。

2ヶ月目を過ぎると来店をするよう書面が届いたり、督促状が送られてきます。

この辺は金融機関によって対応が違うようで、場合によっては再度、督促状が送られてきたり、競売にかける前段階となる最終督促状が送られてくる場合も。

3ヶ月を超えると事故情報が信用情報機関に登録されてしまいます。

いわゆるブラックリストというものです。

 

日本には3つの指定信用情報センターという個人の金融情報を取り扱う機関があり、家のローンから車のローン、クレジットカード、商品ローンの情報にいたるまで、情報が共有されています。

 

延滞などで事故情報が載ってしまうと業種を超えてその情報が知れ渡ってしまいます。

そのため、クレジットカードを停止されたり、あらたなローンや借金をすることができなくなります。

全額一括返済を迫られる

延滞が6ヶ月を超えると、銀行から「期限の利益喪失」に関する通知が送られてきます。

ローンというのは、「毎月これだけの元金と利子を返済しますので、○年間は完済するのを待ってください」、という契約です。

つまり、借金を返すのを待ってもらうことで利益を受けているわけです。

期限の利益喪失というのはその待ってもらう利益を失うということ。

早い話が「期限の利益喪失」とは、

「もう待たない。耳を揃えてすぐに全額払え。」

と言われているわけです。

競売にかけられる

月々の支払いさえできないのに、全額支払うなんて不可能ですよね。

そのまま延滞が続くと銀行は保証会社に弁済を求めます。

住宅ローンを契約する時に間に保証会社が入っていたのを覚えていませんか?

たぶん銀行のグループの保証会社なので、銀行と同じ名前が入っていたと思います。

この保証会社が銀行へ全額弁済し、代わりに債権を取得することになります。

以降、保証会社がローン金額の取り立てをすることになるのですが、向こうは取り立てのプロなので分割での返済を交渉する余地はありません。

よって、最終的に家・土地を競売にかけられることになります。

競売での売却では買い叩かれることがほとんどなので、売却益でローンがチャラにならないこともしばしばあります。

その場合は借金が残り、家を売ってもなお返済しなければなりません。

 

もう少し早い段階なら、銀行の許可をもらって任意売却すれば競売より高く売ることができるかもしれません。
残債があっても分割での支払いが認められることもあります。

 

この段階まで来てしまったら、ほとんどの場合、家を手放すしかないでしょう。

時間・金銭に余裕が残っているうちに動くのが鉄則

何度も繰り返しになりますが、住宅ローンの支払いが苦しくなってきたら、出来るだけ早く銀行に相談するのが鉄則です。

相談が遅れれば遅れるほど、選択肢の幅が狭まってきます。

延滞を続けるなんて絶対ダメ。

上に書いたように、その段階まで来たら競売までまっしぐらです。

家計を立て直すにも、ある程度の時間とお金が必要なので、まだそれらに余裕があるうちに行動しましょう。

まとめ

住宅ローンの支払いが苦しくなったら、まず一番にすべきことは、

銀行に相談する!

これただ一つです。

自分でなんとかしようと頑張って収入が増えればいいですが、うまく行かなければその間に大きなタイムロスをすることになります。

まずは相談して時間の猶予をもらい、その上で家計立て直しを図っていきましょう。