2019-05-24
一昔前は、パソコンを持っている人だけがネットの情報に触れることができ、持っていない人との情報格差は相当なものでした。
そうしてできた言葉が情報弱者。
幸い僕はインターネット黎明期の頃からネットを使っていたので、情報弱者になったことはありません。
今やほとんどの人がスマホを持つ時代になってきたので、誰もがインターネットをするのが当たり前。
どこにいても直ぐにネットに繋がるのですから、ほんとにいい時代になりましたね。
なので今では情報弱者はほとんどいなくなったのかと思えばどっこい、まだまだ存在するようです。
その原因の1つはリテラシーの問題。
リテラシーとはもともと「読解記述力」や「識字率」の意味ですが、ネットに関しては
「ホントの情報とウソの情報を見分ける能力」
のことを指します。
ネットは情報に溢れていますが、ホントもウソも玉石混交。
ウソをウソと見抜く力がないとネットを使っても情報弱者のままということです。
もう1つの原因は自分の知りたい情報にたどり着くための検索スキルがあるかないかの問題。
知りたい情報があっても、無数にあるサイトの中から見つけ出すことができないのなら、情報が無いのと同じこと。
リテラシーのことは置いておいて、この記事では知りたい情報・ホントの情報にたどり着き、ウソの情報に騙されないための検索技術についてまとめました。
検索する時、知りたいワード単一で検索したりしていませんか?
検索する時は自分の知りたい情報に関連するワードをいくつか組み合わせて、内容を絞り込むことが大切です。
なぜなら、単一ワードだけだと、そのワードに関するあらゆる切り口の情報(検索数の多い情報)が出てくるので、自分の知りたいこととズレた情報ばかりが表示されることがほとんど。
たまたま知りたい情報があっても1つか2つしか当てはまらないでしょう。
例えば、シニアになって体力の衰えを感じるために筋トレでもしてみようか?と考えたとします。
筋トレにはどんな方法があるのか調べる時、「筋トレ」単一で検索すると以下のような結果が表示されます。
1番目に出てくるのが筋トレというサイト。
ドンピシャのサイトが出てきたと思うところですが、よーく見てください。
これ、星占いのサイトなんです。
サイト名が「筋トレ」なだけで筋肉トレーニングは全然関係ありません。
下の方を見ると
筋トレのやり方や頻度の情報は2つほど表示されているようです。
その下はYouTubeの動画や書籍の情報が出ているだけ。
シニアができる筋トレ情報を探しているのに物足りないですね。
そこで「筋トレ やり方」とすればもっと絞り込んだ情報が出てきます。
と、こんなふうに実際の筋トレのやり方について出てきます。
でも、こういう筋トレは若い人に向けたもの。
シニアに向けた情報ではありません。そのまま真似すればケガをするかもしれません。
そこで、「筋トレ シニア やり方」と検索すると
と、このようにより知りたいことにマッチした情報に絞られて検索結果が出てきます。
もっと絞るなら「シニア」の代わりに「50代」とか、「腕」や「腹筋」のように部位を指定してやるとより限定された情報を見つけることができます。
このように複数の言葉をどう選ぶかで検索結果は大きく変わるもの。
検索ワードの選択スキルがそのまま検索技術の差となります。
知りたい情報に関連したワードをうまく組み合わせて、一発で見つけられるよう複数ワードでの検索に慣れておきましょう。
最適なワードを選ぶのは最初はなかなか難しいので、思い浮かばない時は文章を検索ワードとしても大丈夫です。
というのも、最近のGoogle検索は機能が向上しているので、別の言い方のワードや文章の意味するところもちゃんと汲み取ってくれます。
たとえば「筋トレ シニア やり方」も「歳で筋力が落ちてきたので回復させる方法」なんて文章でも知りたい情報が出てきます。
と、こんな感じ。
一応、それらしい情報が出てきていますが、「筋トレ シニア やり方」で出てくるサイトとはだいぶ違うようです。
ちょっと知りたいことからズレた情報も見られるようですね。
なので、慣れてきたらワードでバシッと検索を決められるように練習しましょう。
知りたい情報の種類によっては、検索条件に期間を指定して調べるべきものがあります。
検索して得られる情報には大まかに分けて以下の2つがあります。
フロー情報とは、ざっくり言えば鮮度のある情報。
ニュースや出来事、現代の人物、新商品、店舗などの情報がそうですね。
それに対して、ストック情報とは普遍的な情報。
昔の出来事や昔の人物、定番となった商品、技術、方法、教科書レベルの知識など、10年経っても内容が変わりそうにないことがこれに当たります。
ストック情報では、検索は特に期間を気にする必要はありません。
一方、フロー情報では普通に検索すると古い情報が検索結果の上位に出てきてしまうことがあります。
せっかく調べた情報が古くて役に立たないということも。
役に立たないだけならまだしも、その情報が正解と思い込んだために失敗するということさえあります。
例として、われわれシニア世代にとって他人事ではない特殊詐欺(オレオレ詐欺)。
どんな手口に気をつければいいかと「特殊詐欺 手口」で調べてみると
と、こんな感じで出てきて、「ふむふむ、こうゆう手口に気をつけないとな…」と気を引き締めるわけです。
ところが、特殊詐欺グループは次から次へと新たな手口を編み出してくるので、以前の手口だけを警戒していても不十分。
そこでどうせ調べるのなら最近の手口を知っておくべきです。
最近の情報を調べるにはGoogle検索窓の下にあるツールをクリックすると期間を指定できるドロップダウンリストが出ます。
ここで例えば1週間以内を選ぶと検索結果は
このようになります。
これを見ると、最近、銀行カードを詐取する手口が増えているというのがわかります。
期間を指定せずに検索していてはこのような情報は得られません。
なので、鮮度のある情報は期間を指定した検索結果にも目を通すようにしましょう。
われわれシニア世代が気になる情報として、病気や健康、アンチエイジングなどがあげられますね。
これらのジャンルを調べる時は検索ワードに「pdf」を含めるのがおすすめです。
これら医学的な情報を検索すると、いい加減なデマ情報が出てくることがあります。
最近のGoogle検索では、健康関連は病院や厚生労働省などのお堅いサイトばかりが出てきますが、検索ワードによっては怪しいサプリや民間療法などの記事が出てくることもまだまだあります。
また、病院や厚生労働省の記事は信頼できますが、内容が堅くて素人にはわかりにくいこともしばしば。
検索結果に出てきたサイトがわかりにくければ、検索ワードに「pdf」を加えましょう。
というのも、pdfとはパンフレットなどによく使われているファイルの種類。
pdfを付けることで、病院や専門家が素人向けに分かりやすくまとめたパンフレット類が検索結果に出てきます。
pdfはきれいにプリントアウトできるので、冊子にして手元に置くこともできておすすめです。
健康食品の売り文句に「〇〇大学の△△教授が発明」とか、「〇〇誌(学術誌)に掲載」とか「夢の成分〇〇含有」とか載っていることがありますよね。
あれ、そのまま信じちゃったりしていませんか?
今は、ネットで実際に研究発表されているかどうかは論文検索で調べることができます。
一般のGoogle検索ではなく、Google Scholarで調べられます。
https://scholar.google.co.jp
「夢の成分〇〇!」と書いてあっても、Google Scholarで成分〇〇が1つも出てこないようなら眉唾だと思って間違いないでしょう。
検索するとワードは同じでも意味するものが違う結果がノイズのように交じることがあります。
例えば遊びのトランプのことについて調べたいのに、トランプ大統領のことが検索結果に出てきて邪魔になったとします。
こういう場合は検索結果に出してほしくないワードに「-」(半角マイナス記号)を付けます。
するとそのワードを除外した検索結果を表示してくれるのです。
トランプの例で言うと、検索ワードに「-大統領」を加えればOKです。
最近はSNSが普及しているので、検索をSNSでする人も増えてきています。
twitterはシニアの方もやっている人が多いので、twitter検索をしている人もいるかもしれませんね。
あることに対する世間の意見はどんなものか?という漠然としたリサーチにはtwitter検索は良いかもしれません。
だけど口コミとしてそのまま信じるのは注意が必要。
特に商売やお金が絡むことはポジショントークのことが多いです。
情報弱者からお金を巻き上げることを企んでいる輩がたくさんいます。
信じられる人かどうかは、プロフィールや日頃つぶやいている内容からだいたい判断できますが、自信がなければ話半分に聞いておきましょう。
ちょっと話はズレますが、家の電話にワン切りやセールス電話ってよくかかってきますね。
あれ、電話番号を検索すれば悪質業者かどうかの口コミを調べることができます。
Googleで「電話番号検索」として検索すればズラズラとサイトが出てくるので、適当なサイトを開いて、かかってきた電話番号を入力して検索すれば、その会社の評判がいろいろと出てきます。
悪質と評判であれば着信拒否の設定をしておきましょう。
迷惑電話は同じ会社が何度もかけてくることが多いので、着信拒否をしておけば迷惑電話の数をかなり減らすことができますよ。
今回ご紹介した検索方法は、自分がだまされないためのにスキルとしてぜひ身につけておきたいものです。
さらに、自分でブログなどで情報発信をしている場合には、読者に正しい情報を伝える意味でも大切なスキルです。
自分が騙されるだけならまだしも、人を巻き込まないように注意したいですね。